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光熱費をほぼゼロに。省エネを実現する、紙太材木店のパッシブ設計

公開日:

2026/7/13

最終更新日:

2026/8/19

紙太材木店さんの家づくりで欠かせないのが「高気密高断熱」ですが、もう一つ注目すべき特徴として省エネがあります。

省エネを実現するために取り入れているのが、太陽の光や風の流れなど、住む土地の気候の特性を活かした「パッシブ設計」です。冷暖房に頼りすぎず、夏は涼しく冬は暖かく、光熱費を抑えながら心地よく暮らせる家を建てるためには、カギとなる4つの技術が必要になります。

パッシブ設計を支える4つの技術

①陽射しを読む設計

冬は太陽高度が低いため、南からの陽射しを室内の奥まで取り込んで暖房エネルギーを削減。夏や中間期は軒や庇、外付けブラインドで陽射しをコントロールし、冷房への依存を抑えます。同じ窓でも季節によって「取り入れる・遮る」を切り替えるのがポイントです。

②空気の通り道をつくる

暖かい空気は上昇し、冷たい空気は下降する性質を利用して、家中に「空気の通り道」をデザイン。階段や吹き抜けで縦の流れ、エアコンの設置場所で横の流れをつくり、目に見えない空気の動きまで計画的に設計することで、家全体を効率よく冷暖房します。

③高断熱・高気密の基本性能

標準としているのは、新住協が提唱する「Q1.0住宅」のレベル3〜4(断熱性能等級6〜7相当)。国の省エネ基準に対し、暖房エネルギーを80〜90%以上削減できる性能です。大切なのはUA値という数値そのものより、実際に住んだときの「体感温度」と「冷暖房費」。断熱材も「分厚く入れれば安心」ではムダが出るため、屋根・壁・床それぞれの熱損失を温熱シミュレーションで正確に把握し、必要な場所に必要な厚みと種類だけを配置しています。

④開口部(窓・サッシ)

窓には断熱性能だけでなく、冬の陽射しをいかに取り込むかという「日射取得性」も重要です。紙太材木店さんは断熱性と日射取得性の両方に優れたガラス・サッシを、樹脂・木製問わず使い分けています。

実測データが示す効果

これらの技術と高気密高断熱を組み合わせた結果がどう表れるか。紙太材木店さんが手がけた「池田町の家」(ご夫婦と2人の園児)の実測データが、その答えを物語っています。

この家は高い断熱・気密性能に加え、6.36kwの太陽光発電を搭載。2023年は売電収入によって年間およそ3万円のプラスとなり、2024年も実質的な電気料金は年間約4千円に収まりました。2年続けて、電気代の負担をほとんど感じない暮らしが実現できているということです。

これは太陽光発電の効果だけで説明できるものではありません。そもそもの暖冷房負荷が小さい家だからこそ、発電した分が無駄なく家計に還元されています。実際、一般的な住宅と比べて年間の光熱費が約13万円も少なく済むというデータもあり、性能の高さそのものが効果を後押ししています。

もちろんこれは一軒の実測値であり、すべての住まいで同じ結果になるとは限りません。それでも、性能の高い「器」をつくり、そこに自然の力を活かすパッシブ設計を組み合わせるという考え方が、実際の数値として表れている例だと言えるでしょう。窓の位置や庇の出幅、空気の通り道といった「設計の工夫」自体には、特別な追加コストがかからない点も注目です。

実測データは公式HPに掲載

目に見えない部分にある工夫

この設計を支えているのが、「QPEX」という住宅の暖冷房燃費計算プログラムです。感覚や経験に頼るだけでなく、数値で裏付けながら一軒一軒に最適な設計を組み立てています。紙太材木店さんは新住協の中部東海支部マスター会員であり、ZEHビルダーやPASSIVE HOUSE JAPANなど複数の団体に所属しているそうです。

こうした性能の高さは、住んでみて初めて実感できるものも多く、目に見えにくい部分にこそ工夫が詰まっています。断熱材は「とりあえず分厚く入れれば安心」ではなく、家全体の熱の逃げ方をシミュレーションし、屋根・壁・床それぞれに必要な厚みと種類だけを使い分けています。また床下空間に外気を通してから室内に取り込む「地中熱」を利用した換気方式も採用。地面の温度に近い緩やかな空気を経由させることで、冷暖房の負荷そのものを減らしています。いずれも住まい手の目に直接触れる部分ではありませんが、性能と省エネを両立させるための工夫です。

一方、開口部のように目に見える部分にも工夫があります。木製サッシを採用した実例の写真では、無垢の床や造作棚と同じ木の質感が窓枠にも続いていて、性能部材であることを意識させない佇まいになっていました。見えない部分の性能と、見える部分の素材感。どちらも欠かさないというのが、紙太材木店さんの設計姿勢のようです。

性能と暮らしの心地よさ

光熱費が抑えられること、それ以上に大きいのは、エアコンに頼りきらなくても夏は涼しく冬は暖かく過ごせる、暮らしそのものの心地よさです。自然の力を読み、活かしきる。紙太材木店さんの家づくりは、性能とデザイン、そして自然との付き合い方までを一体で考えた家づくり。気になった方は、実際の家を見学して確かめてみてはいかがでしょうか?

株式会社 紙太材木店

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